皆さんこんにちは!
という方に向けて書いた記事です。
私自身も、この記事を書いていく中で非常に勉強になりました。
なお、以下の動画でも分かりやすく解説しているので、本記事と合わせてチェックすることがお勧めです。
この記事の内容
- SDGs目標1~17をざっくりと解説
- 世界の現実と、私たちの現実について
SDGsとは?
SDGsとは?
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、
国連加盟国193ヵ国が2016〜2030年の15年間で達成するために決めた17の目標のこと
17の目標を達成することで、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
この計画は15年・・・非常に長い期間ですよね
小学生一年生から、大学を卒業するくらいまでの期間と考えると、とんでもない計画だなと感じます。
逆にこれからの未来で考えると、2035年になっています。2035年、世の中はとんでもなく変化してそうです。
それではこれから、17の目標について具体的な数字等を出しつつ、紹介していきたいと思います。
目標1~5(貧困・飢餓・保健・教育・ジェンダー)
目標1【貧困をなくそう】
貧困の課題
- 1日約210円未満で生活する人々:世界の約9.3%
いわゆる絶対的貧困です。
絶対的貧困とは?
- 最低限必要とされる食糧と食糧以外のものが購入できるだけの所得または支出水準に達していない人々のこと
と思う方もいると思うので、日本での貧困について考えてみます。
日本でも相対的貧困は7人に1人いると言われています。
日本での相対的貧困とは?
- 2017年の数値でいうと、1人世帯であれば年収127万円未満の世帯のこと
また、新型コロナウイルスの影響で貧困がさらに加速することも考えられます。
日本でも全く関係ないことは決してありません。
目標2【飢餓をゼロに】
課題
- 飢餓で苦しんでいる人の数:世界人口の約9人に1人
飢餓とは?
- 長期間にわたり十分に食べられず、栄養不足となり、生存と社会的な生活が困難になっている状態
2020年に国連が発表した「世界の食料安全保障と栄養の現状」によると、飢餓で苦しんでいる人の数は2019年時点で約6億9000万人で、世界人口の約9人に1人に値します。
勘の良い人は気づいているかもしれませんが、目標1と目標2は密接に関係しています。
国によって物価の違いはあるものの、
さらに、令和2年4月に農林水産省・環境省から発表された「食品ロス量(平成29年度推計値) 」によると、1年間の食品ロスは約612万トンとされています。
これを国民1人あたりに換算すると、「お茶碗約1杯分(約132g)」の食べものが毎日捨てられていることになります。
人の身体は、満腹になるまで食べてはいけない構造だと思っているので、必要最低限の食べ物があればいい気はするのですが、やはりそうはいかないのが現実です。
この「食品ロス」については、これからよく考えていきたいですね。
目標3【すべての人に健康と福祉を】
健康と福祉課題
- 約2人に1人は基礎的な医療を受けられない
- 5歳未満の子供が5秒に1人亡くなっている
今、世界中には基礎的な医療保険サービスを受けられない人が世界人口73億人の半分、約36億5000万人いると言われています。
基礎的な医療保険サービスとは?
- 健康診断や予防接種、病気や怪我の治療、避妊などの性教育、家族計画といった、人々の健康増進・予防・治療・機能回復のために行われるサービスのこと
そして、世界では5才の誕生日を迎える前に亡くなる子どもたちが年間約560万人もいて、これは5秒に1人の子どもが命を落としている計算になります。
どうでしょうか、かなり衝撃的な数値だったと思います。
目標4【質の高い教育をみんなに】
国連事務総長が立ち上げたGEFIでは、質の高い教育をする6つの理由を次のように教えてくれています。
高教育が必要な理由
- もし、低所得国のすべての学生たちが基礎的な読解力を身につけて学校を卒業できれば、1億7100人が貧困から抜け出すことができる
- もし、低所得国のすべての母親が中等教育を受けていれば、1200万人の子どもたちが発育阻害から救い出せる
- もし、すべての女性が中等教育を受けていれば、子どもの死亡は49%減少する
- もし、すべての女性が初等教育を終了していれば、出産に置ける死亡は66%減少する
- もし、すべての女児が中等教育を受けていれば、児童婚の64%が減少し、早すぎる妊娠の59%が減少する
- 一年間の学校教育は収入の10%増加に関連する
上記にも記載されているように、知識があることで助かる命がたくさんあります。
日本の教育制度に感謝を忘れずに教育をしっかり受けることが、世界の人々へ知識を授ける最短の道ではないでしょうか。
目標5【ジェンダー平等を実現しよう】
ジェンダーとは?
- 社会的意味合いから見た、男女の性区別
つまり、性別に関係なく、平等な生活を送ることを目標としています。
世界のジェンダー課題は以下となっています。
ジェンダー課題
- 1日で3万人の女の子が望まない結婚をさせられている
- 女性の社会的地位の向上
2018年3月にユニセフが公表した最新の推計データでは、世界中で18歳未満の子ども時代に強制結婚させられているのは年間約1200万人です。
1日で約3万人の女の子が望まない結婚をさせられているのです。
社会的地位の向上を目指すために参考にする指標としては、就業率や賃金格差などがありますが、様々な対策が練られています。
その一方で、世界的にもまだ関心を持たれていないのが無償労働(アンペイドワーク)です。
例えば、
メキシコでは、女性は給与が発生する仕事に加えて週33時間の無償労働(アンペイドワーク)を行なっているのに対し、男性は週6時間程度にとどまっているのです。
これは、
「家事を行うのは女性」
という性差が根強く残っているからではないでしょうか。
これもまた大切なことなのかなと、そう思います。
目標6〜8(安全な水、エネルギー、経済成長と雇用)
目標6【安全な水とトイレを世界中に】
水とトイレの課題
- 飲み水:世界の10人に3人は安全な水を自宅で利用できない
- トイレ:世界の2人に1人は安全に管理されたトイレを利用できない
- 不衛生な水により亡くなる子供は1日1000人
日本にいると忘れがちですが、世界ではまだまだ「水と安全はタダ」ではありません。
日本の安全な水は、非常に恵まれていることなんです。
目標7【エネルギーをみんなに そしてクリーンに】
目標
クリーンエネルギーとは?
- 再生可能で資源の枯渇しない、太陽光発電、水力発電、風力発電、バイオマス発電*、地熱発電、海洋発電といった、まさに持続可能な「再生可能エネルギー」のこと
つまり、地球に優しいエネルギーを使っていこうね、ということです。
また、世界には、約8億6,000万人の人々が電気を使えずに生活しています。
世界の約10人に1人が電気を使えていない、ということです。
目標8【働きがいも経済成長も】
働きがいと経済成長、とても身近なワードと感じるかもしれません。
目標
例えば、バングラディシュは、繊維産業の輸出入で急成長を見せる国ですが、
労働者の時給がなんと約13円でした。
死者1,100人以上、負傷者は約2,500人にのぼる大事故でしたが、
これはビルの耐久性の問題、脆弱で劣悪な労働環境が原因だったのです。
時給が13円では、1日働いても100円程度の収入しか得られず、人間らしい生活を送れるとは到底言えません。
これがSDGs目標1「貧困をなくそう」の実現が困難に繋がり、貧困から飢餓への負の連鎖の加速を引き起こしていきます。
目標9〜12(インフラ・産業化・イノベーション、不平等、持続可能な都市、持続可能な消費と生産)
目標9【産業と技術革新の基盤をつくろう】
目標
インフラとは?
- 電気・ガス・水道・交通・インターネット等のこと
課題
インフラが満たされ日々の生活が安定すると、
理想の生活を実現する為に働くことへの意欲が湧いて企業の生産性が上がり、生産性の上がった企業には雇用が生まれ、働く人たちは安定した収入を得られるようにもなります。
さらに安定した収入を得られるようになって貧困から抜け出した家庭の子どもたちは、学校に通って教育を受けることもできるようになります。
このように技術革新が生み出すSDGsの連鎖が次々にSDGsの目標達成に動き出します。
SDGs全17の目標の半分を見てきたわけですが、
もうすでに目標がそれぞれ繋がっているのは理解できると思います。
少し休憩したら、
残りの後半戦も楽しんで勉強していってください!
さぁ、準備はいいですか?
目標10【人や国の不平等をなくそう】
公平でしょうか。不公平でしょうか。
2017年1月に「99%のための経済(An Economy for the 99%)」という名前で驚くべき内容の報告書が、貧困支援活動をする国際協力団体オックスファムより発表されました。
世界で最も豊かな8人が世界の貧しい半分の36億人に匹敵する資産を所有している
また、国連広報センターの「事実と数字」によると、
事実と数字
- 最貧困世帯と最富裕層世帯の20%の子どもを比べると、最貧困層の子どもが5歳の誕生日までに死亡する確率は3倍も高い
- 農村部に住む女性は都市部の女性と比べ、出産時に死亡する確率が3倍以上
薄々気づいてはいましたが、数字としてみると、やはりまだまだ平等とは言えませんね。
目標11【住み続けられるまちづくりを】
持続可能な街の例
- 災害が起きてもすぐに復旧する街
- 弱い立場の人(子ども、障がい者、高齢者など)に配慮のある街
- スラム化しない街
世界中で現在都市部に暮らしている人の数は約35億人です。
これは世界の人口の約半分になります。
そして、都市部で暮らす人口の数は増加していくとみられていて、
2030年には世界の人口約3分の2に当たる60%以上の人が都市部で暮らすことになると予測されています。
これだけ沢山の人たちが暮らす都市部を地震や台風の自然災害が襲ったら一体どうなってしまうでしょうか。
電気やガス、水道といった私たちが生きる為に欠かせないインフラが途絶えてしまったらどうなってしまうでしょうか。
密集した都市部は、多くの人命が失われるリスクを抱えています。
目標12【つくる責任つかう責任】
世界中の人が今の日本のような暮らしをするには、地球2.8個分の自然資源が必要と言われています。
目標2【飢餓をゼロに】でも取り上げましたが、日本の食品ロスは1年間で約612万トンです。
また、世界の人口は現在74億人ですが、2050年には96億人に達する見込みです。
私達が常日頃から、以下のことを意識して生活することがこれからの世界を変える大切なことです。
つくる責任とつかう責任
- 資源の無駄遣いを減らす
- 食品ロスを減らす
- ゴミを減らす
私たちは、つかう責任とつくる責任を忘れてはいけません。
目標13〜17(気候変動、海洋資源、陸上資源、平和と公正、パートナーシップ)
目標13【気候変動に、具体的な対策を】
目標
- 世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つ
- 1.5℃に抑える努力出来る限り早期に世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトする
2℃、温度が上昇すると、人間が自然と共存して生活できないレベルになるリスクが挙げられています。
地球から搾取してばかりだと、いつか私たちの身を滅ぼすことになります。
目標14【海の豊かさを守ろう】
課題
- 海洋汚染
私達人類は、これまで海と共に生きてきました。
ユニセフが発表している「事実と数字」に詳しい記載があります。
事実と数字
- 海洋は地球の表面積の4分の3を占め、地球の水の97%を蓄えている
- 海洋は、人間が作り出した二酸化炭素の約30%を吸収している
- 海洋に関連した職業で生計を立てている人は世界で30億人に上る
また、環境省の資料によると、1964年~2014年の 50年間で、世界のプラスチック生産量はの20倍以上に急増していて、毎年少なくとも800万トンものプラスチックが海に流れ出てしまっているということです。
これらからわかるように、確実に今のままでいたら、 人口が増加する一方で、海洋が汚染されて、魚が消えてしまう未来が見えます。
目標15【陸の豊かさも守ろう】
課題
- 森林の減少・砂漠化
- 生物多様性のバランス破壊
森林が、毎年1300万ヘクタールも失われていることを知っていたでしょうか。
想像しやすいようにすると、東京都59個分です。
また、人が違法伐採をすることで、砂漠化が深刻化します。
砂漠化が進むと、そこに人が住むことが困難になると同時に採集食料も減少するので、「貧困層が増える」という悪循環に陥ります。
そして、森林の減少・砂漠化が進むことで、生物多様性の現象も問題視されています。
私たち人間の生活は、生物多様性の恵みの上に成り立っています。
陸の豊かさも守り、改善していかなければ、私たちの未来はどうなるのか、容易に想像できると思います。
目標16【平和と公正をすべての人に】
課題
- 紛争と災害
- 暴力
世界の子どもの約4人に1人が紛争や災害によって苦しい生活をしています。
また、毎年推定5億人から15億人の子どもが両親、養父母、親のパートナー、教員、雇用主から身体的な暴力を受けています。
世界の人々が、平和暮らし、そして公正に生きることもまた、人として生きていく上で大切なことです。
目標17【パートナーシップで目標を達成しよう】
今まで見てきた、 SDGsの目標1〜16を達成するためには、 世界中の国の政府・国民・技術者・地域・企業といった、ありとあらゆる人たち全員が結束してSDGsに取り組まなればなりません。
SDGsの原則や価値観を共有し、資金・技術・能力構築・貿易・体制面の5つの観点から力を合わせ、共に前進する、ということですね。
お疲れさまでした!
これにてSDGsのざっくりとした解説が終了です 。
まとめ:日々の生活に感謝して、全員が幸せな世界を創ろう!
私は、とても勉強になりました。
前半でもお伝えしましたが、これら17の目標は、一つ一つ相互に関係しています。
そしてもちろん、私たち一人一人にも関係しています。
今の当たり前の生活が、世界では当たり前では無いことを心に刻み、世界中の人々が豊かに、そして幸せな生活が送れるように、
今日から少しずつ日常を変化させていきましょう。
私は、衣食住が揃い、働ける環境に感謝して、これからも少しずつ情報を発信していきます。
最後までブログを読んでいただきありがとうございました。ではまた!
参考
【国際連合広報センター 】
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/31737/
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/31591/
【ethicame 】
https://ethicame.com/shop/information/SDGs24
【THE WORLD 】
https://data.worldbank.org/indicator/SI.POV.DDAY?end=2017&locations=1W&start=1981&view=chart
【SDGsジャーナル 】
https://sdgs-support.or.jp/journal
【全国地球温暖化防止活動推進センター 】